料理も人生も、大胆かつ自由に!松江市のカフェ『キャッパリ』で雑学を楽しむ


松江市のカフェ『キャッパリ』で味わう、コーヒーと雑学のフルコース!
みなさんこんにちは!
今回は、コーヒーの香りと一緒に、知識が広がる不思議な空間、松江市にあるカフェ『Cappary(キャッパリ)』を紹介します。
店に足を踏み入れると、漂うのは焙煎したての香ばしいコーヒーの香り・・・だけではありません。
常連客たちが耳を傾けるのは、マスターが繰り出す雑学トーク。
★電話の「この番号は現在使われておりません」のアナウンスが市外局番ごとに違うこと
★ニューオーリンズで、小泉八雲がジャズ誕生の瞬間を記録していたこと
★ガンダムのアムロ・レイは鳥取出身だった設定が公式に復活した経緯
どの話題も「へぇ〜!」と驚くネタばかり!まるでドリンクと一緒に知識を提供されているような、不思議な満足感がある店です。
AIすら「本職じゃないのでは?」と誤解したマスター
雑学の知識が豊富なあまり、「本職はカフェマスターではないのでは?」とAIに誤解されたことがあるほど。
もちろん、本職はれっきとしたカフェのマスター。
週替わりで登場するランチメニュー、手作りようかん。丁寧に淹れるコーヒーは、カフェ好きをうならせる本格派の味です。
食事メニューでは、民俗学や文化人類学の知識を活かし、日本各地の伝統食レシピを再構築した「ご当地丼」が人気。
食べながら旅するような体験ができるのも『Cappary』の大きな魅力です。
アムロ・レイは鳥取出身だった!?
カフェ『Cappary』のマスターが披露する雑学トークの中でも、思わず「えっ!?」と声が出るのがこの話。
実は『機動戦士ガンダム』の主人公、アムロ・レイには、「鳥取出身」という設定が存在していたのをご存知でしょうか。
初期の設定資料には、確かにその記載がありました。けれど、作品が広く知られるようになるにつれて忘れ去られ、長い間ファンの間でも“都市伝説”扱いに。
しかし近年、『ガンダム THE ORIGIN』を手がけた安彦良和先生が山陰に招かれた際、現地の研究者やデザイナーとの交流の中で「アムロ=鳥取出身」という設定が公式に再び注目されることになったのです。
その後刊行されたコミックスでは、アムロが戦後に松江城や鳥取砂丘を訪れるシーンが描かれるなど、山陰の風景が物語に息づく展開へ。
ガンダムの主人公が、実は山陰にルーツを持っていたという裏話は、ファンでなくてもワクワクしてしまうハズ!
小泉八雲が「ジャズ誕生」を記録していた!?
もうひとつ驚かされたのが、松江市ゆかりの文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、ジャズの意外な関係。
アメリカ・ニューオーリンズに滞在していた八雲。当時“黒人の音楽”としか呼ばれていなかった音楽文化を、新聞連載として記録していました。
南北戦争後のアメリカ南部では、軍楽隊の解体によって楽器が街に出回り、黒人たちが太鼓や管楽器を鳴らしながら広場に集うのが日常だったそう。八雲はその光景を言葉で残した数少ない記者のひとり。もし彼がいなければ、ジャズの歴史の一部は失われていたかもしれません。
松江市では、八雲といえば「怪談」のイメージが強く、音楽における功績はあまり知られていないのが実情。マスターいわく、「松江はジャズの誕生に立ち会った街、と胸を張ってもいいくらい」とのこと。
公衆電話のアナウンスは「市外局番ごとに違う」!?
「お客様のおかけになった電話番号は、現在使われておりません」。一度は耳にしたことのある、この無機質な自動音声。
実はこれ、市外局番ごとに声が違うってご存じでしたか?
マスターは子どものころ、暇つぶしにタウンページから市外局番を調べては、公衆電話に10円玉を入れて「0000」にかけ続けたそう。すると、地域によって声が微妙に違うことに気がついたそうです。
「北海道は落ち着いた女性の声、九州にはBGM付きの地域もあって、全国で聞き比べると個性が出るんです」。
理由は、市外局番ごとに電話交換手が音声を吹き込んでいた名残り。今では携帯電話からかけると、“キャリア共通の音声”に統一されています。が、公衆電話ではまだその違いを聞き分けられる場所があるのだとか
まるで、隠れた“音の文化財”。こんな話を聞くと、つい公衆電話を探して試してみたくなりますよね。
知ってる?時間帯で変わる道路標識
続いて飛び出したのは、松江市内にある“動く標識”の話。
7時~20時までは「通行制限あり」、時間外は「通常通行可」と、時間帯で表示が変わる標識がとある場所に設置されているんです。
実際は、交通量の多い時間帯に合わせた、地域住民向けの合理的な仕組み。とはいえ「初めて見る人からすると、昨日見た標識と今日の標識が違う?という怪談のような現象になる」というのも納得できます。
こういった「知っている人しか知らないルール」をネタに、マスターはまるで落語家のように話を盛り上げてくれます。
松江市の路地裏で、束の間の異世界体験を
「同じ毎日を繰り返すだけじゃ、見逃してしまう面白さがある」と語るマスターが作り出す空間は、ちょっとした異世界。
コーヒー片手に雑学や文化の裏話を聞いていると、気がつけば数時間が経っていることも珍しくありません。
松江に訪れたら、ぜひ足を運んでみて欲しい一軒。きっとあなたも、マスターの知識のトリコになるハズ!
カフェ Cappary
キャッパリ
電 話:080-5231-8365
住 所:島根県松江市袖師町7−8 持田ビル2F [MAP]
営 業:9:00~20:00
休 み:水曜
駐 車:3台
情 報:Facebook
※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
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この記事を書いた人

ラズダlocalライター
DAIKI TAKEUCHI
旅とキャンプと犬を愛する舞台俳優。石見地域を中心に文化事業を行う「IWAMI ARTS PROJECT」代表。総フォロワー10万人の動画クリエイター「タケcamp」としても活動中。
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