1才4ヶ月の息子が食事を残す。物を投げて大変…。どう接したらいい?【本当にあった育児相談Q&A】
物を投げる、食事を残す、足をなめる。どう接したらいいのか?その行動の理由は?
こんにちは。レインディアの藤原です。
先日、『大山町子育て支援センター』で講演をしてきました。当日は手足口病が流行っていたため、参加者が半減し15名程のお母さん方が来られての会に。
事前に私への質問事項を募っていたので、生後8ヶ月〜9才までの幅広い年齢の育児に関する相談へ、一つひとつ答える流れで講演を進行。そのため、講演というよりは、お悩み相談会となり、後半はその場で次々質問に答える形でした。
私は、ひとりで喋っているより、こういった双方向のコミュニケーションの方がライブ感があって好きです。終わった後も、個別に相談が寄せられましたし、多少はお役に立てたのかなと。
それでは本題です。
今回のコラムも、「お悩み投稿フォーム」に寄せられた、実際のお悩みへの回答をお届けしたいと思います。
みなさんの育児の参考にしていただければと幸いです。
〜相談内容〜
(相談者:1才4ヶ月・男の子のママさんから)
最近、夜ご飯を残します。
食べる時はすべて食べます。その後、私や旦那が食べている物を欲しがり、結果、食べさせてしまいます。それでも足りないのか、パンを要求してきます。どうしたら良いですか?
ソファーで寝転んでいたら足を舐めてきます。衛生的に汚いのでやめさせますが、それが毎回です。おもちゃを踏んづけたり、投げたりしてきます。本も投げてきます。
私も旦那も、どう叱ると良いのか分かりません。1才4ヶ月の子に言っても分かる事と、分からない事があると思うのですが。どうしたら良いですか?
子どもの行動の理由とは?その対処方法も含めてご紹介
食事量とパンを求める行動について
1才4ヶ月の男の子とのことで、平均的な成長として見れば、今は大人顔負けに食事量が増える段階。
まだ胃や腸の周りの筋肉が育っておらず、食べたものでポッコリお腹になりますよね。
お散歩や公園遊びが楽しい時期。ずっと動き回るようになっておられると思いますが、動けば体幹筋肉も育ち、お腹の膨らみも感じるようになります。
今は、その前段階なので、人が食べていると、マネして食べる行動が出てきます。
今の段階では、大人と一緒にご飯を食べることは、とても良い事なので「少し多いかな?」と感じるぐらいなら、食べさせてあげてもいいと思います。
ただ、パンやお菓子はオススメしません。
パンを食べるのは、お腹が減っているからではなく、口の中の感覚を刺激したい、乾燥しているために唾液をたくさん吸う事から好んでいる気がします。
意味のある単語を話し始める1才ごろには、唾液コントロールを学ぶために、よだれがたくさん出ていたと思います。
今は少し落ち着いてきていると思いますが、まだまだ水分が欲しい段階。お腹の中で膨らまない食べ物を推奨します。
パンを要求してきた時の対応ですが、1才4ヶ月ごろであれば、記憶は1週間程度だと思いますので、1週間程度与えなければ忘れてくれます。これは、卒乳なども同じ。
パンを要求された時、違う物、例えばバナナなどの果物や、ストローで飲める飲み物をあげてみましょう。口の中に何かの刺激が入れば、安心するハズです。これは、おしゃぶりも同じ効果とみます。
足をなめてくる行動について
足を舐めてくる行動ですが、これは本能的に、今が体内に生活圏にある菌類を身体に覚えさせる時期だからでしょう。
汚いと感じますが、お子さんは自分の足も一生懸命に舐めていると思います。
もちろん、水虫やケガをしている大人の足は危険ですが、多少は問題ないといいますか、強い身体を作るためには必要な行動でもあります。
成長の一段階で、長く続くワケではないと思いますよ。
物を投げる行動について
おもちゃを踏んづけたり、投げたりする行動ですが、まだ力加減ができないから行動が極端になっている事が理由。
この月齢ではまだ、そっと積み木を重ねるといった、「ゆっくり」、「そっと」という微妙な力加減ができませんよね?
これまでの行動は、指先を動かす段階だったと思いますが、今は手首や肘の関節を動かす練習の段階へ移行中。そのため、投げるという行動が始まります。
腕の関節を連動して動かすために、必要な行動として物を投げているのですね。ですから、投げると危ないのですが、実は投げる行動は止めさせない方が良いです。
投げても良いぬいぐるみ、洗濯物でボールなどを作って、たくさん投げさせてあげましょう。
叱り方、躾について
この月齢では叱る意味がまったくありません。
叱る意味が出てくるのは、早いお子さんでも2才の誕生日以降。それまでは、成長に必要な行動をしていると捉えてください。
【関連コラム】藤原流「タイムアウト」2才までは叱らない!?子どものしつけは2才から
でも、安全のために、どうしても止めさせたい行動があると思います。その時は、コチョコチョをして、ほかの事に注目をそらしましょう。
例えば、絵本を投げようとしたら、コチョコチョすると、絵本を手放すと思います。コチョコチョに慣れていないと、力いっぱいのけぞるので、頭を打たないように気をつけてくださいね。
ただし、絵本を投げた後にしても意味がありません。投げようとした、そのタイミングで行いましょう!
叱るのは、2才の誕生日以降と書きましたが、それは「怖い」という感情が2才以降にならないと育ってこないから。
「躾をしないといけない」と思われるでしょうけれど、2才までは叱っても意味がなく、叱ったら泣くのは命の危険を感じているからにほかありません。
1日の中で、泣く回数が多いと、睡眠に影響が出たり、情緒不安定に繋がったりしますので、叱って躾をする事は控えましょう。
男の子は、これから2才のイヤイヤが始まるまでの間が、一生分のかわいさを発揮する時期とも。とても素直で育児が楽しめる段階に入ると思います。
親子の時間をしっかり楽しんでくださいね。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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