「キグチテクニクス」ってどんな会社?[鳥取・島根のリーディング企業2023]

編集部あつきち
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働いてみたい注目企業40社!就活の必携本「鳥取・島根のリーディング企業2023」

みなさんこんにちは、鳥取・島根のタウン情報誌「ラズダ」編集部です。

ラズダとっておきの別冊本「鳥取・島根のリーディング企業2023」が山陰の各書店にて発売中です♪

鳥取・島根には業種を問わず、“山陰から世の中を元気にしたい!!”と本気で考えている企業がたくさん。

本誌で紹介しているのは、山陰を、日本を元気にしよう!という熱い想いを持つ40の企業。「この企業で働いてみたい」「こんな人たちと仕事がしてみたい」そんな企業がきっと見つかる就活情報誌です。

今回は「鳥取・島根のリーディング企業2023」の中から、私が特に気になった企業をピックアップ!新卒就活、転職、UIJターンの参考にしてみてくださいね♪

「株式会社キグチテクニクス」ってどんな会社?

未来のものづくりを創造。世界を舞台に活躍

普段何気なく乗っている車や、子どもたちが公園で使う遊具。これらの安全性の陰には、数えきれないほどのテストが行われていることをご存知でしょうか。

国内最大級の独立試験所「株式会社キグチテクニクス」は、身近な遊具や自動車をはじめ、飛行機やロケットなどの航空宇宙、火力発電所などのエネルギー業界で使われる金属や複合材などの品質や性能評価を実施。

国内外の“ものづくり”を支え、私たちの暮らしに安心安全を生み出すと共に、未来を創る最先端の技術にも大きな力を添えています。

世界が認める高技術で人々の安心安全を支え、最先端材料開発にも貢献

“鋼の町”として知られる島根県安来市で1961年、高級特殊ヤスキハガネの研磨を手掛ける会社として創業。

その技術を生かし、機械加工や試験部門に事業を拡大しました。試験会社としては後発組だったことから、ISOマネジメントシステムなどの国際規格を積極的に取得する戦略を進め、2010年には航空宇宙業界での国際的認証プログラム「Nadcap」を取得。

GE(ゼネラル・エレクトリック)をはじめとする世界3大航空機エンジンメーカーのすべてから認証を受けるなど、国内外の大手企業から高い評価を得ています。

同業他社に負けない特徴的な強みが、試験素材の切り出しから熱処理、加工、試験評価まで、全国でも数少ない一貫体制を築いていること。

高品質、短納期、低コストを実現し、国際的な競争力を生み出しました。年々増加する受注に応じて設備投資も積極的に進め、高温での材料特性を評価するクリープ試験機約350台、疲労試験機約80台を所有。世界有数の試験ラボとして認知されています。

培った技術力を生かし、新事業にも積極的に挑戦

2019年には、米国市場での拠点と位置づけるアメリカ法人を設立。さらなる展開に向けて動き出した矢先、コロナ禍が襲い、主軸の航空機業界が大打撃を受けたそうです。追い打ちをかけたのが、2020年10月の「2050年カーボンニュートラル(CN)宣言」。

「あれがすべてのスタートでしたね」と武久浩之専務。「高温材料の塊だったエンジンからEVへの開発シフトが一気に高まりました。自動車メーカーから大量に来ていたエンジン回りの金属材料高温試験の仕事が激減しました」。しかし、危機感を露わにしつつも武久専務の顔に悲壮感はありません。「ピンチはチャンス。本業である試験ビジネスをさらに成熟させ、航空業界で培った技術を宇宙や新エネルギー分野に展開する動きを既にスタートさせています」

大きなポイントになるのが、軽量化素材として需要が急増しているCFRP(炭素繊維強化プラスティック)。CN実現の鍵を握るとも言われている新素材です。キグチテクニクスは2020年、CFRP製の試作部品を創るためのラボを名古屋に設け、試験だけでなく、ものづくりから関わるチャレンジをスタート。本社新工場の一角には、CFRP加工設備を集約しており、試験業務の受注も伸びてきています。

コロナ禍を経て航空機需要が戻る中、Ni基超合金の特性を最大限に引き出せる自社開発大型熱処理炉にも注目が集まっています。1300度以上の高温熱処理と急冷が可能な特殊熱処理炉で、特許も取得。ブレードやディスクなどでの採用を狙う発電・航空関係からの視線が熱く、今期は納期調整に頭を悩ませるほどの受注が来ているそう。近く海外の学会で蓄積データを発表する予定もあり、武久専務は、「キグチの世界進出の一つの大きな武器になる」と断言します。

難削材も高精度に加工

国内トップクラスの強みを誇る試験業務において、最初に必要な工程が試験片の製造。顧客に提供された素材から、指定の部位をワイヤー放電加工機や鋸盤などで切り出し、必要に応じて熱処理を行って小さなピースに加工します。

製造2課の箕浦颯人さん(21)は、主にNC旋盤を担当。顧客からの規格書をもとに自らプログラミングし、実際の加工までを手掛けています。「求められる形状や材質は一社一社違うので、受注のたびにプログラムを作る必要があります」。高校では環境化学を学んでいたため、知識や技術は入社後に一から学んだという箕浦さん。平行部が直径わずか1ミリほどの極小ピースに仕上げたことも。「細くて曲がりやすい上、公差内に収めるのが非常に難しくて苦労しました」

材料によっても加工の仕方が変わる上、旋盤では工具の種類や動かし方も制御する必要があり、さまざまな観点から注意が求められます。箕浦さんは、「航空宇宙関係の試験片加工など、特にミスが許されない重要な案件が多く、常に責任重大な緊張感があります」と顔を引き締めます。

世界有数の試験ラボ

箕浦さんら製造部が作った試験片を用いて、材料特性や組織などを調べるのが試験部。

強度試験課金属係の鳥谷侑吾さん(28)は、試験片を引っ張ったり、曲げたり、壊したりするなどして、強度や耐久性、安全性、靭性などを求めます。最大600トンもの荷重を掛けられる引っ張り試験機では、マイナス190度の液体窒素タンク内で試験を行ったり、逆に1000度を超える高温をかけながら引っ張ったりすることも。切り欠きの入った試験片を高速で振り下ろしたハンマーで破壊する衝撃試験もあるとか。「いろいろな材料が来るし、試験方法もさまざま。何が起きるか分からないというのは、大変ですが、楽しみでもあります」

航空宇宙関係の仕事に注力してきた会社の姿勢に将来性を感じ、入社を決めた鳥谷さん。社内では日常的に、大手自動車メーカー各社やJAXA(宇宙航空研究開発機構)などの名前を目にし、世界を相手にしている会社だと実感することも少なくありません。入社8年目となった今春からはグループリーダーとして職場をまとめる立場になり、さらなるスキルアップとコミュニケーション力向上に力を入れています。

ミクロ組織の解析も

海外企業の認証を多数持つキグチテクニクス。大学で学んだ英語の力を生かせると考え門を叩いたのが、疲労試験課組織解析係の小林大子さん(24)です。

翻訳業務などが第一希望でしたが、すべての部署を経験する研修を経て、試験業務にも興味が出てきたとのこと。「翻訳の部署に頼らなくても英語の規格書を読むことができるなど、学んだ知識は役立っています」。薬品で腐食させた金属表面を、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察してミクロ組織を解析。電子顕微鏡を使えば、500マイクロメートルより小さな世界も見ることができるといいます。「化学や金属の知識が全くなかったので、肉眼では見えない世界を見られるというのが目新しくておもしろい」

航空機材を扱う海外企業の認定を受けていないという入社2年目の小林さん。行える試験業務が限られていますが、「まずは現場で技術を磨いたのち、先輩方のように海外メーカーの認定を受けたい」と意欲的。得意の英語力を磨くことにも余念がありません。「初めて見る工業単語も多く、ノートに書き出して覚えています」

変革し続ける“世界のキグチ”

昨年創業60周年を迎え、2022年秋には木口貴弘新社長を主軸とする新体制がスタート。確固たる試験ビジネス基盤の下、新エネルギー発電所の保守メンテナンスや、金属粉末からの3次元積層造形などの新規事業創出にも力を入れます。

一方、業務効率化を狙い、試験片加工の全自動システムを業界で初めて導入、大幅な納期短縮を可能にしました。しかし、機械に任せるのは比較的単純な加工に留まります。「可能な部分は省力化し、キグチしかできない高難易度な加工や試験により技術力を注力したい」と武久専務。

創業以来の強みをいっそう強化しつつも、変革を恐れないキグチは、CN時代も存在感を持って新たな道を切り拓いていきます。

求める人物像

●飛行機、車、機械いじりが大好きな方
●浅くても、幅広い知識を持っている方(材料、機械、電機、プログラミング)
●提案力があり独創性豊かな方
●お客様の立場でものを考えられる方
●諦めない姿勢とこだわりを持ち、粘り強く取り組める方
●簡単に「できません」といわず、明るく、いろいろな提案ができる方

【資料請求・お問い合わせ先】
採用直通TEL/0854-22-2619
採用直通 E-mail/recruit@kiguchitech.co.jp

公式サイトはコチラ

企業概要

業種 製造業、検査業
事業内容 試験片製作及び試験業務
創業 昭和36(1961)年11月1日
代表者 代表取締役 木口 貴弘
社員数 181名(男153名 女28名)

株式会社キグチテクニクス

カブシキガイシャ キグチテクニクス
電 話:0854-22-2619(採用直通)
住 所:島根県安来市恵乃島町114-15 [MAP]
情 報:HP

sponsored by 株式会社キグチテクニクス

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編集部あつきち

タウン情報ラズダ編集部

編集部あつきち

タウン情報ラズダ編集部。鳥取県米子市、白ネギがおいしい町出身。

好きな食べ物は旬の野菜とくだもの、大豆製品。夏に見るツヤッツヤなナスと、冬のぶっくり太ったカブを見つけると、うれしくてテンションが上がります!

取材先で感動した場所は隠岐の島「摩天崖」、思い出の取材先は境港市「ポパイ」と大田市「Cafe Asbach」。
偶然が生む発見が大好物!ハプニングは好きな方です!

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