数を学ぶのは何歳から?小学校で算数が苦手にならいなためのコツ【藤原さんの育児学Vol.41】

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

苦手意識が高い子どもの「算数・数」に関するお悩みあるある

みなさんこんにちは。
少しずつ春めいてきて、桜の花もちらほら散見され、春本番ですね。

市内をサイクリングしていると、引っ越し屋さんをあちこちで見かけます。
日本の春は引っ越しシーズン。仲良くなった方と離れるのはとっても寂しいです。日本の転勤文化っていつから何の目的でできたのでしょうね?

さて、今回のコラムは転勤とはまったく関係なく、「算数のお話」をしようと思います。

先日、あるお父さんから「小学1年の息子が計算が苦手で、指で数えないと計算ができないのです。」と相談を受けました。
2年生になればかけ算も出てきますし、心配も分かります。

聞けば、指で数えないように叱っているとの事。これでは算数が嫌いになってしまわないかと親御さんも心配になりますよね。
そこで今回は、数の概念の基礎から学ぶ方法を書いていこうと思います。

指で数えるのはダメ?→いいえ!数の基本を学ぶには大切な事です

まず、指で数を数えることは悪いことなのでしょうか?
私はこのお父さんには、「ぜひ指で数えさせてあげてください!」と伝えました。

指は体の一部なので、忘れる事の無い計算機。指に数を置き換えることを頭の中でイメージできれば、暗算も始まりますよと。

大切なのは、実際の指と頭の中のイメージとを明確にシンクロさせる事です。

ソロバンはまさに、指先と頭の中のイメージで構築される計算ですよね。
自分の手は4本なのに、頭の中では3本とか5本では計算機になりませんからね。

そのためには、そもそも指先に集中して「自分の指」として自在に動かせる方がいいのですが、鉛筆の持ち方や箸の使い方が苦手な人がいるように、指を使うことは意外に難しい事なのです。

ですから、算数の足し算や引き算を理解しようと子どもが指を使うことは、決してダメな事や恥ずかしい事ではありません。

片方の手で5を数える事ができれば、次は両手で10、手を見ながら数える事に慣れたら、次はポケットの中や後ろ手で手を見ずに。
その後は、頭の中で手の平をイメージすれば、20、25、30と手の平を増やしていきましょう。

みなさんのお子さんで、指で数えるクセが抜けないと感じておられたとしたら、指にシールを貼ったり、指輪をはめたりと目を閉じて指先を感じる工夫をしてみてください。

指や手の平のマッサージもオススメですよ。

小学校で算数が苦手にならないようにするには「数を覚えたい時に教えてあげる」ことが大切

では次に、小学校で算数が苦手にならないようにするには、いつから数を学べばいいのでしょう?

数の概念は、ぐんと若く2才中盤に生まれてくるようです。

早い子は、2才のお誕生日頃に、マイペースな子は4才頃の場合もありますが、弊社の統計的には2才3ヶ月頃にサイズの違いや数の概念を理解するような行動が出てきます。

そこで、弊社の育児支援サービス「木のおもちゃレンタルプログラム“もくレン” 」では2才3ヶ月を迎える段階のお子様には数の概念とふれあうおもちゃをレンタルしていきます。

この頃の子どもは、社会性が生まれてきて、ママと私といった1対1の遊びから発展して、パパとママと私でおままごと遊びや、お人形さんを数体用意して遊んだり、車を複数台整列させたり競争させて遊ぶなどの「複数」それも2~4個位のレベルで数の概念が出てきます。

何枚かのピースを組み合わせて一枚の絵を完成させるパズルもこの段階からスタートします。

2才半頃には5個とか6個、2才後半には6分割や8個程度の理解でしょうか。
レンタルするおもちゃも、ケーキを6等分したり、8ピースのレールを組んで円を作るような物を入れていきます。

3才過ぎになれば10まで数えたり、3才半頃になれば、10数えるときに途中が抜けなくなったり、リズミカルに100まで数えたりできる子が増えてきます。
この頃には、絵本と一緒に数を数えながら遊ぶ物や、数字や時計といったおもちゃも出てきます。

3才半以降は、成長速度が落ち着くので、4才や5才、6才になっで初めて100まで数えられる子どもも多くおられます。

時々「2才で100まで数える」とか、「足し算ができる」と我が子を自慢する親御さんもおられますが、幼児健忘期内でできたことは一端リセットされるので、親の自己満足に過ぎません。

大切な事は、早くできる事よりも、土台となる数の概念を理解する事だと私は思います。

一方で、保護者の中には「小学校で学ぶから」と、子どもは数を学びたいとアピールしているのに、その時に教えてあげない方もおられます。
これは本当に残念で、数を覚えたい、数えたい時期があるので、このタイミングで教えてあげるとグングン吸収してくれます。

数字、数式、数の概念は、言語と違って世界共通のもの。
子どもたちの遊び方を見れば、数の概念がどの程度育っている段階かが分かります。

楽しく遊びながら、算数を嫌いにならないようにしてあげましょう。
もっと詳しく数の勉強方について知りたい方は、気軽に店頭にてご相談・ご質問くださいね!

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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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