好き嫌いが強くなる小4は勉強や習い事より“心を守る”意識を強く【藤原さんの育児学Vol.22】

レインディア藤原さん
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小学4年生は親子の距離がちょっと離れるお年頃?

外出自粛要請の中、親子で過ごす時間が増えていますね。テレビなどでは、それによって家庭内暴力やDV、子どもへの虐待など、悲しいニュースを目にします。

先日は、子どもが大好きだけど「ママをやめたい」と思った事があるというお母さん方のドキュメンタリーが紹介されていました。中々声に出して言えないけれども、実際にそう感じた事のある方は少なくないのではないでしょうか。そして、そう考えてしまった自分に自信を無くしたり、罪悪感を感じたりする方もいると思います。

でも、ママもパパも人間として未熟な生き物、育児の知識が無いまま立派な親になろうとするのは無理ってものです。特に日本は、育児の知識を学ぶ場が全くないまま、出産し、ママは一人で対応しなければならない場合があり大変です。私は、少しでも知識を持ってもらい、心の準備をして育児に取り組む事が大切だと思っています。

小学生コラムの第4回となる今回は、小学4年生のお子さんについて。小学4年生というと、成人の半分の10才。みなさんのお子さんは10年という歳月をどう過ごしてこられましたか?

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前置きが長くなりましたが、タイトルにもあるように、10才にもなると好き嫌いが強く表れるようになってきます。担任の先生や友人との関係も、ちょっとギクシャクしてきたり、異性に興味を持ち始めたりする子も出てきて性教育も始まります。

学校の科目でも、好き嫌いが出てくるでしょうし、いろいろな物事を選別するようになってきます。

小学校3年生では、ケアレスミスが増えると書きましたが、4年生になると苦手な事や興味のない事を覚えるのはより困難になってきます。

言い訳や屁理屈も覚えてくるので、大人から見ると余計な事を考えているように写るかもしれません。

しかし、これは嫌いな事、イヤな事などから身を守る大切な行動であり、子どもの気持ちや問題の原因を理解してあげる必要があります。

この頃は、同時にストレスを感じたり溜めたりも始まる年齢で、円形脱毛症や不登校など、自分では解決できないために子どもがSOSを発するような場合もあります。

日本では、小学生の自殺も社会問題として根強く残っていますが、5年生頃から増える事を見ると、その前の4年生がいかに大切な時期なのか分かります。

勉強やスポーツも大切ですが、心を守ってあげる事を意識して欲しいと願うのが小学校4年生の段階です。

勉強嫌いのキッカケもこの時期。だけど、上手く活かせば好きな事への熱量もUP

小学4年生にもなると、学習量はグンと増えてきます。

文部科学省の学年別漢字配当表を見ると、3年生、4年生はそれぞれ200字、計400字を覚える事になっています。夏休みや冬休み、加えて今年は臨時休校が続いた事を考えると、毎日新しい漢字を覚えないといけないという事になります。

また、理科や社会など大人になってからも役に立つ科目も増え、1年の大半を勉強に費やす年代に入ってきます。

学校の勉強についていけないと、宿題に加え、予習復習や習い事などで、子どもの好きな事には時間が割けなくなってきます。

好き嫌いが強くなると言うことは、勉強をキライに成りやすくなる時期という事。また、好きな事を見つけて没頭できる時期になるという事です。

好きな事ができる環境づくりを! 「見守る」ことも大切に

今、新社会人になる年代の若者から、熱中できる物や夢がないという相談を受ける事が度々あります。

一方で、スポーツ選手や学校の先生など、夢を叶えた若者がその夢と出合ったのが10才頃という話も聞きます。

勉強をさせるのではなく、まずは好きな事を自由にさせてあげる環境を作ってあげましょう。

結果的に、親の興味のないことかもしれませんし、ゲームやアニメなど「う〜ん」と感じる事かもしれません。

それによって、親子で同じ話題ができなくなるかもしれませんが、生まれ持った個性や才能がそこに隠れていると言われればどうでしょう?

10才までを、人間の心や体、基本的な学力といった土台を作る段階と捉え、これから成人までの10年は自分らしさを伸ばす可能性を育てる段階としましょう。

さて、お子さんに「何でもしたいことをしていいよ!」と言ったら何をするでしょう?

悩まれるかもしれませんし、寝るかもしれませんね(笑)

それでも、そうして自分で考え行動する事を見守ってみてください。

「ママやパパの子どもに産まれてきて良かった」そう感じてくれたらうれしいですよね。

家庭をコロナに崩されないように、今は今の幸せを考えて欲しいと思います。

【山陰発の子育てお悩みコラムはコチラ→】レインディア藤原さんの記事一覧


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レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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