真白(CV:花澤香菜)がメインボーカル!島根発・アニメED誕生秘話!


島根から全国へ!花園姫子×豪華声優タッグのサプライズ
みなさんこんにちは!
今回は、アニメ『まったく最近の探偵ときたら』のエンディングテーマ『GORI☆GORI Feez e-Girl!!』を担当した島根県在住の作曲家、花園姫子(はなぞの ひめこ)さんを紹介します!
エンディングテーマ内で登場するアニメキャラ・真白(ましろ)を演じるのは、人気声優の花澤香菜さん。合いの手、かけ声で曲を盛り上げる“愉快なおじさんたち”を演じるのは、同じく人気声優の杉田智和さん。
姫子さんいわく、「花澤さんが歌った瞬間、色がガラッと変わりました。そこに杉田さんの声がのると、一気に厚みと遊び心が出て楽曲が生きたんです!期待の150%どころか200%でした!」とのこと。
今回のインタビューでは、その制作の裏側やインスピレーション、さらには声優との仕事、DTM活用への考え方まで、幅広い話題をお聞きしました。
TVアニメ『まったく最近の探偵ときたら』エンディングテーマ
『GORI☆GORI Feez e-Girl!!』
真白(CV:花澤香菜)VS愉快なおじさんたち(CV:杉田智和)
好評配信中!
今回、姫子さんは顔出しNGのため、ご本人の手の動きとともにインタビューの様子をお届けします!
どうやってED担当に?一般公募だけじゃない道筋
きっかけは「作曲事務所向け募集」の情報。原作マンガ『まったく最近の探偵ときたら』のアニメ化を知り、縁のある作曲事務所を通じて応募しました。
まずは90秒のテレビサイズを提出。採用通知後にフルサイズを制作するという流れで制作したそう。
「音楽業界は舞台オーディションに似ていて、一般公募よりも事務所向けのケースが多いんです。だからこそ、人とのつながりがすごく大事」と姫子さん。
現実的なルートだからこそ、若手作曲家にとっても参考になるエピソードですね!
「酒ゴリラ」から『GORI☆GORI Feez e-Girl!!』へ!島根発のインスピレーション
曲のモチーフになったのは、なんと松江市の国道9号線沿いで目にした「酒ゴリラ」(山陰地方を中心に展開するお酒の専門店)の看板!
「運転中にその看板が目に飛び込んできて“ゴリラ!?”って。そこから『GORI☆GORI Feez e-Girl!!』という曲名がひらめいたんです!」。
原作漫画は「女子高生が腕力で事件を解決する」という、破天荒な内容。まさに“ゴリゴリ感”が作品世界とシンクロしました。
何気ない地方の風景が全国区アニメのスパイスになる瞬間。島根ならではの奇跡かもしれません・・・!
制作の舞台裏。ピアノ→打ち込み→自分の声
姫子さんの制作は地道。ピアノで一音ずつ確認しながらPCに打ち込んで補正、という作業を繰り返して曲を形にしていきます。
ボーカルの後ろで演奏されているトラックは自ら作り、デモ音源のボーカルにはボーカロイドを使用。
声優が吹き込む魔法。花澤香菜&杉田智和の表現力
レコーディングの現場にて、姫子さんはある決定的な変化を実感したそうで、「花澤さんが歌うと、曲の色がガラッと変わります。期待の150%が返ってきました」。
さらに、合いの手で加わった杉田智和さんについても「自分のイメージを膨らませながら取り組んでくれたので、本当に曲に命が宿ったと感じました」と語ります。
打ち込みや合成音声にも魅力はありますが、やはり人の声にしか出せない勢いと抑揚、「人の声だからこそ伝わる表現力がある」と姫子さん。実際にレコーディングに立ち会うことで、声優の声が作品全体を底上げする“決定力”を目と耳で体感したそうです。
「AIにはマネできない、人の声の持つ力を改めて実感しました」。
「花園姫子」として活動する理由とは? 謎を残す遊び心と、活動の線引き
「文字の並びも、口にした時の響きもステキじゃないですか?この名前を聞いた時に、どんな人物を思い浮かべますかね?」そう語る姫子さんは、あえて『花園姫子』という名前を選び、正体を明かさず活動しています。
島根在住で匿名活動という立ち位置自体がユニークで、名前そのものが「ひとつの物語」。
情報があふれる時代だからこそ、“余白を残す”戦略をとっているのです。
島根でもできる!DTMと自作PCの挑戦
「DTMが普及したおかげで、今は地方にいても音楽制作ができる時代になりました」と姫子さん。
きっかけは友人の「パソコンを自作してみなよ。ガンプラみたいなものだから」という言葉。パソコンの自作を通じて様々な知識や経験を身に付け、楽しみながら続けてきたことが今回の採用につながったと語ります。
「生演奏を必要としない曲なら、島根県にいても充分に作れます。ネットと仲間さえあれば、場所はもうハンデではありません」。
※DTM(DeskTop Music/デスクトップミュージック)とは、パソコンを使って音楽を作ることの総称。シンセサイザーや打ち込みソフト、録音機材などをPCに接続し、演奏データを入力・編集して音楽を完成させる。
音楽業界での成功の秘訣は?
「続けることがすべて。そして人とのつながり」。姫子さんはそう言い切ります。
入口として強いのは、YouTubeやニコニコ動画などでの継続発表。ボーカロイド文化圏には“ファンやクリエイター同士の交流”が育つ場もあり、そこから事務所案件や、作家ネットワークへ拡張する例も。
偶然のチャンスは“続ける人”の前にだけ現れる。シンプルながら力強い信念です。
やりたい音楽によっては、音大で学んだことが役に立つ
「作曲家を目指すにあたって、音大に入った方がいい?」と尋ねると、「“音大不要論”もありますが、私は行けるなら行った方がいいと思う」とのこと。
「今回のようにヒップホップ寄りの楽曲なら、自己流のスタイルで作曲する方も大勢います。でも、オーケストラを使うような壮大な楽曲、映画やドラマの劇伴のように専門知識が必要な場面では、音大で学んだことが本当に役立つ」。
「知識はムダにならないし、人との出会いや人脈を築ける場としても貴重。ネット上で、“音大に進むことで個性が消えてしまう”といった意見を目にしたことがありますが、学んだことで個性が消えるなら、それは最初から“個性”じゃない。だから心配はいらないんです。要は、自分がどんな音楽を作りたいのか。それによって必要かどうかは変わってくるんですよね」。
歌ってみたくなる曲を
「歌ってみたい気持ちになるような曲を作っていきたいですね」と姫子さん。
デビュー曲にして憧れの声優に歌ってもらえた喜びを実感しながらも、最後はやはり“人の声”のおもしろさに話が戻ります。
島根県で匿名のまま、ボーカロイドやDTMを自在に使いこなしながら。それでも作品の核にあるのは“人の声”。
作り続けることで、その物語は新しい章へ進んでいきます。
島根県松江市にある「酒ゴリラ」の看板から生まれた曲が、花澤香菜さんのメインボーカルと杉田智和さんのあいの手で彩られ、全国区のアニメEDとなりました。
島根県で活動しながらも「場所は関係ない」と言い切る姫子さん。「続けることがすべて」というシンプルで力強い信念は、これから音楽を志す人にも響くメッセージになるはずです!
花園姫子さんのXはこちら↓
@hanazono_himeko
TVアニメ『まったく最近の探偵ときたら』好評放送中!
「電撃マオウ」で連載中の人気ギャグ漫画『まったく最近の探偵ときたら』が、ついに待望のTVアニメ化!
物語の主人公は、かつて“高校生名探偵”として一世を風靡しながらも、いまや少しくたびれたおじさんになった探偵・名雲桂一郎。そして彼に無理やり(?)助手としてついてくるのが、自称“美少女JK探偵助手”の真白(ましろ)です。
名雲はかつての栄光にしがみつきながらも、どこか頼りない中年探偵。一方の真白は、若さと勢いだけで突っ走る、破天荒で予測不能なキャラクター。対照的な二人が織りなすドタバタの日常には、笑いあり、ときに胸が高鳴るような展開もあり、目が離せません!
推理要素あり、ギャグあり、ちょっぴりラブコメ要素も交えつつ・・・。動悸動悸(ドキドキ)が止まらない毎日が、いよいよアニメで描かれます!
ABEMA(最速配信) | 毎週火曜24:00〜 |
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BS11 | 毎週火曜24:30〜 |
その他 | Prime Video(アマプラ)、dアニメストア、U‑NEXTでも順次配信予定! |
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この記事を書いた人

ラズダlocalライター
DAIKI TAKEUCHI
旅とキャンプと犬を愛する舞台俳優。石見地域を中心に文化事業を行う「IWAMI ARTS PROJECT」代表。総フォロワー10万人の動画クリエイター「タケcamp」としても活動中。
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