大人にグッと近づく15才の思春期。その特徴と気を付けるべき点は?
第二反抗期の最終段階となる15才ごろ。思春期の特徴とその対応について解説
こんにちは。レインディアの藤原です。
先日、息子が15才の誕生日を迎えました。これはすなわち「第二反抗期の最終段階」。
今回のコラムは《思春期の後期》について書いていこうと思います。
第二反抗期の最終段階・思春期の特徴とは?
誕生日の晩ご飯の際、尾崎豊の曲「15の夜」の話題に。改めて聴いてみると、今の時代ではコンプライアンス的に問題と思われる歌詞。
時代背景が分かっておもしろいですが、今のように情報が得られない時代には、15才の思春期がどういうものか分からず、大人も子どもも葛藤していたことが分かります。
15才で校舎裏でタバコを隠れて吸い、バイクを盗んで夜に走っているワケですから。内にこもっていた気持ち・エネルギーが爆発し、社会へと力ずくで羽ばたく様子を歌っているように感じます。
この行動や心理を分析すると、タバコやバイクという大人への憧れ、同時に子ども扱いされることへの反発。そして、湧き上がる意味も分からない気持ちは、思春期におけるホルモンによる身体的変化が原因でしょう。
15才になった息子ですが、14才のころから比べると、様々な変化を家庭内でも実感。
サナギのように自分の部屋にいる時間が長かった14才。でも最近は、家族のいる部屋で過ごす時間が増え、妹と遊んであげる余裕も。父親の私へいろいろな相談や、質問を投げかけてきますし、理容室や買い物なども親の付き添いなく行くようになり、地域社会での行動範囲が広がってきました。
購入する身辺の物も、子どもじみたと感じるのか、キャラクター系などが減り、シンプルな物にこだわるようになってきています。
14才の時には、年下の幼い子どもと距離をとって、大人に近づこうとしていたのが、大人の枠の中での成長が始まってきます。妹との遊び方も、以前は一緒に遊ぶ関係性でしたが、今は“面倒をみてあげている”というスタンスに変化。
自分に自信を持つようになってきて「自己肯定感」がドンドン高まってきていると感じます。
物事を多面的に考えられるようになってきているので、ほかの人に自分の考えを説明したり、人に質問したりと、コミュニケーションが上手になってきました。散らかっていた自分の部屋も、休日に片付けをしていたり、快適に過ごせる工夫をしていたりと、行動が一段階大人に。
先月は、中学校の修学旅行。知らない街を自分たちでプランニングして回るのも、自信をつけるキッカケになったのでしょう。同級生の人間性を分析してみたり、先生に意見してみたり、他人への興味が出てきたようです。
学校で得られないような体験・話を伝えられる時期
妻は、息子がドンドン大人になっていくことが寂しい様子。けれど私は、いよいよひとりの人間として対峙できる段階となってきたことがうれしいです。
10年前、息子が5才の誕生日の時、私は「パパは怒るのを減らします宣言」をしましたし、10才の時には人生初体験を経験させる1年間を作りました。
今回、15才になったので、《私(大人)と同じ目線の大人扱い》を始めようと思います。
経済や経営、教育に関わる事、メール文書の基本を伝えたり、私の友人と出会わせたり、私が最近読んでいる本を紹介したり。投資の話、リーダーシップ、宗教、ホルモンの影響など、15才は学校では得られない話を伝えられる段階です。
もちろん、成長には個人差があるので、15才になったらみんな同じ対応でいいワケではありません。ただ、思春期の終焉のサインは、このような行動変化で感じ取ることができます。
ここで注意したいのは、子ども扱いを続け、「親の言うことが聞けないなら勝手にすればいい!」などと距離を取ってしまうと、バイクを盗んだり、タバコを隠れて吸ったりといった行動が出る事も。
子ども扱いを続けると、子どもの方が親のコントロールを学習。親に気に入られる子どもを演じ、お金や物など自分の欲を満たすために親を使うようになります。一方、見放してしまうと、寂しさから同じような境遇の仲間とつるむように。大人や社会への復讐を企むことが始まってくるかもしれません。
思春期の対応を間違うと、反抗期が終わるどころか長引く事へつながってしまいます。
思春期はどう接するのがいいか
では、思春期はどういう接し方がいいのでしょう?
まだ未成年の15才、これからの成長には“親以外の大人”の存在がより影響するようになります。
私自身、15才のころには、親子関係が悪化していたので、家にいる時間を減らそうと、自転車のMTBで大人に混じってレース大会に出たり、近所のおじいさんに連れられて弓道の道を歩んだりと、社会の大人と関係が始まっていました。
学校関係者や習い事など、親が繋げた関係者から脱却し始めたんですね。
みなさんの中には思春期に、バンド活動を始めたり、地域のボランティア活動を始めたり。大人との関わりが始まった経験があるのではないでしょうか?
日本では、高校や大学を卒業してから、社会と繋がる事が一般的。ですが、子どもの能力としては、15才・思春期のころには社会と繋がる力が育っています。義務教育で培った土台の上に、いよいよ自分の人生を作る段階に。
残念ながら、世の中は善良な大人ばかりではありません。そのため、子どもがほかの大人に依存しないよう注意が必要ですし、恋愛など性の問題、危険への誘惑など、この後の発達でも心配事は尽きません。
(この話はまたどこかの機会にしたいと思います)
多くを経験で知れば、“実学”となり、社会の未熟な部分に気付くようになるでしょう。
また、第二反抗期は「第二の誕生」と呼ばれる事があります。ママのお腹の中で成長して世界に出て、家庭の中で成長して社会に出る。そういう段階なのでしょう。
《Master of Life》
人生の達人を目指して、多くの人々と出会っていってくれる事を願っています。
今回のコラムはここまで。思春期の子どもとの関係にお悩みでしたら、気軽に下記フォームよりご相談くださいね。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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