【兄弟姉妹の子育て】気を付けるべき点、ポイントとは?
子どもが兄弟姉妹を意識するのはいつ?子育て時の注意点などを解説
こんにちは。先日47才になってしまった藤原です。
友人たちからいただいた誕生日のお祝いメールの中に、「どんな気持ちですか?」っていうのがあり、とっても返信に悩みました。うれしい、ともちょっと違うような、言葉が見つからなくて、結局自分の体に表れた老化現象に対する不安を並べてしまいました。
もちろん、家族や友人知人からのお祝いの言葉はとってもうれしくて、誕生日の日は幸せな気分で眠りについたのですけどね。みなさんは、誕生日の日、どんな気持ちで迎えていますか?
さて、そんな誕生日の過ごし方ですが、我が家は家族の誕生日が春夏秋冬とバラバラ。
そうすると、人の誕生日を祝ってばかりで、自分の誕生日がとっても先に来るような気持ちになってしまいます。そこで近年、我が家では子ども達に誕生日プレゼントを渡す時、ほかの兄妹にも何かプレゼントをあげる流れになっています。
そうすると、例えばお兄ちゃんの誕生日の日を妹も楽しみになり、お兄ちゃんが生まれたことを喜ぶようになり、お兄ちゃんも自分のプレゼントに手を出されなくなって喜ぶ、という光景が見られます。
家族の誕生日に、誰かが我慢するのではなく、みんなが楽しいのがいいですよね。
と言う事で、今回のコラムは兄弟姉妹について書いていこうと思います。
私自身、2才年下の弟がいます。小さいころから、田舎の祖父母の家に行くと長男の私は重宝されますが、家に帰ると「お兄ちゃんなんだから!」といろいろガマンさせられた記憶が蘇ります。
命に変わりはないのに、なぜガマンしたり、大事にされたりする環境の変化があるのか?兄弟で対応に差を付ける大人達に、疑念を抱いていました。
自分が親になり、男子と女子の兄妹を育てる身になると、ついつい先に生まれて分別のつくお兄ちゃんに、厳しく当たってしまいたくなる気持ち、なんとなく理解はできるようになりました。
しかし、私には子どもの発達に関する知識があり、自分の親や周りの大人達が間違った対応をしたがために、自分や周りの子ども達が辛い目をしていたのだとも思います。
例えば、よく聞く「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだからガマンして!」という言葉、私は極力言わないようにしています。
ある研究で、《生後6ヶ月の赤ちゃんは、すでにほかの赤ちゃんや子どもを、ライバルとして認識し始めている》データが示されました。実験では、赤ちゃんのお母さんに、ほかの赤ちゃんを抱っこさせたり、ほかの子に見立てた人形を抱っこさせたりすると、赤ちゃんが泣いたり情緒が崩れたりして、アピールするようになったと言うのです。
赤ちゃんにとって、親に見放されると生きていけない、生命の危機につながるワケですから、当然と言えば当然かもしれませんね。
子どもは何歳ぐらいで大人と子どもを区別し始めるのか
では、子どもは何歳くらいで、大人と子どもを区別し、年の近い子どもの中で年長者や、幼い存在を理解するのでしょう?
最初に子どもの反応でそれらを表すのは、赤ちゃん返りの行動。ですが、これは寂しさや自分への注目を浴びたい行動なので、赤ちゃん返りの段階ではまだ年齢差を区別できていないとも言えます。公園などで、大人はベンチに座って、子ども達だけが遊具で遊ぶ行動は、3才前ごろから始まるので、このころ大人と子どもの区別が始まってきていると想定できます。
しかし、背格好の似ている子ども同士は、まだまだライバル。優劣や先に生まれているといった理解はないでしょう。子ども達を見ていて、それらの理解が出てくるのは、小学校に上がるころではないかと感じます。
年長さんの5~6才くらいになって、小さい子ども達にやさしくしたり、手を引いて案内したりといった配慮をするようになります。このころには、同世代の運動能力や、価値観の子ども同士で遊ぶ事が楽しくなり、他方で自分より能力の劣る幼い子どもへの認識が始まると考えられます。
すなわち、お兄ちゃん・お姉ちゃんの自覚は、この年代までは難しいのではないでしょうか?
以前のコラムで、3才頃には正義感が表れる、4才前後には悪意ある行動が表れると紹介しました。子ども達の行動は兄弟姉妹がいるからケンカしたり、乱暴になったりしているワケではなく、発達の一段階として様々な行動をするようになるなため、子どもの発達段階に合わせた注意の仕方、兄妹への対応の仕方があると思います。
兄弟姉妹関係は、ライバル関係なんだと見ていると、切磋琢磨したり、協力し合ったりする微笑ましい姿も目にするようになります。
過去16年間、弊社のおもちゃレンタルサービスで、たくさんの家庭の兄弟姉妹の発達を見てきた中で、同じ発達の進行を表す兄弟姉妹は一件も存在しませんでした。
おもちゃの遊び方、興味も性格も、人間が存続するための知恵なのか、必ず違う個性と発達速度で生まれてきます。一人ひとりと向き合ってあげたいですね。
ということで、子どもを注意したり叱ったりは、発達段階を意識していただきたいと思うので、最後に簡単な指針をお伝えして終わります。
年齢ごとの発達段階の指針
■2才まで:叱る意味がまったくありません。
■3才ごろ:正義感からの行動が増えるので、意思を尊重してあげましょう。
■4才ごろ:悪いと分かっていて注意されることを求めている行動が増加。注意してあげましょう。
■5才ごろ:叱られる事で感情の理解や善悪の判断を考えられます。
■6才ごろ:二面性が表れてくるので、日々叱っていると親の前で良い子を演じるように。叱らないようにしましょう。
■7才ごろ:大人の言う事を正しい事として学んでいくので、意味をちゃんと説明してあげましょう。
■8才ごろ:自分で物事を疑って調べたい欲求が育ってくるので、子どもっぽい行動をしても叱ってはいけません。
■9才ごろ:人生を左右する出会いが必要な時期。逆に言えば親に叱られる、先生に理不尽な態度をされるとずっと根に持つように。
■10才ごろ:一見反抗期と見られる親への反発行動が出ますが、これは自分に自信ができてきた表れなので、子ども扱いしないようにしてあげましょう。
どうでしょうか、兄弟姉妹の上下で判断するのではなく、上であろうと下であろうと、年代で注意した方が良い時期、しない方が良い時期がある事を知っておいていただけたらと思います。
ずっと一緒にいると、子どもの成長は見えないものですが、凄く早く変化していますからね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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