子どもがルール・約束を理解するの何才から?
ルール・約束の理解が進む年齢はいつ?気を付けたいポイントも解説
こんにちは。レインディアの藤原です。
3学期が始まりましたね。読者のみなさんや、そのお子さんは、どんな冬休みの生活を過ごされていましたか?
冬休み中、我が家の娘はずっと雪遊びすることを楽しみにしていたので、まったく雪の降らなかった冬休みが終わり、渋々学校へ行っています(笑)。
冬休みに限らずですが、最近は実家に帰ると人生ゲームをするのが恒例行事に。一度始めると、2時間も3時間もかかるので、時間に余裕のある時しかできませんが、たまにだから楽しいのかも。
近年、ボードゲームが教育にも良いと言われ、再ブームが起こっているようです。私の店でも、ドイツのラベンスバーガー社が発売しているボードゲームを扱っています。
海外のボードゲームは、ルールを理解するのも大変なものがあり、ゲームをスタートするまでもひと苦労。最近はスマホと連動したタイプ、攻略までに何日もかかるタイプもあるようです。みなさんもいろいろ探してみてくださいね。
さて今回の育児コラムは、これらゲームを楽しむために必須となる「ルール」の理解について。
コンプライアンスが重視される今日、社会を生きるにはルール(法律)を知って、守らなければなりません。
私が小学生のころ、「廊下は走ってはいけません」、「給食は残さず食べましょう」と、キツくルール(校則)を叩き込まれましたが、今はどうなのでしょう?
「ルール(約束)」を学ぶ、理解できるようになるのは3才ごろから
「お家に帰ったら手を洗う」、「横断歩道は手を上げて渡る」といった、生活の中で自身の体を守るルール(約束)もありますね。ルールは、人類の知恵の塊ですが、守るためには「自制」が伴います。
「自制」とは、自分で自分の欲望や感情を抑えること。なので大人でも中々難しいですし、ストレスを伴いますよね。
子ども達にルールを教える事は、社会で生きて行くにも、自分の身を守るためにも大切な事。
しかし、子どもはいつからルールが理解できるのでしょう?小さいころから、厳しいしつけをする必要が本当にあるのでしょうか?
一般的に子どもは、3才ごろからルールを理解した遊びができます。
簡単なルールを覚える遊びと言えば、皆さんは何を思い浮かべますか?じゃんけん、リバーシなどでしょうか?
「おもちゃレンタル」サービス業務をしている経験から言うと、子ども達が最初にルールを理解して遊ぶおもちゃは、絵合わせゲーム、すなわち神経衰弱の簡単なものではないかと感じます。
神経衰弱は【ペアになるようなカードを複数用意し、裏返してあるカードをめくって、同じ絵が出たときにそのカードを取れる。それを、参加者が順番に行っていき、最後に何枚取れたかで勝敗が決まる】といったゲームですよね。
この神経衰弱・絵合わせゲームであれば、早い子は2才半位から理解して遊ぶので驚きます。
ただ、勝敗を理解するには、やはり3才以降。それまでは単なる同じ絵を探すだけで、順番を待ったり、数の多い方が勝ったりといったルールの理解は、3才ごろからと感じます。
絵合わせゲームができるようになると、4才ごろにはリバーシや○×ゲームのルールを理解するようになり、5才では将棋のルールまで覚えるようになってきます。
これらの事から、ガマンすることや順番を守る概念は、3才頃に生まれると考えられ、ルールを教える事もこのころから始めるとスムーズにできるワケです。
1才や2才の子どもに、無理にルールを教えようとしたり、行動を制限したりするのは、体罰になることもあるので注意が必要です。
ルールを学ぶことは可能性を広げ、人間関係の構築にも重要
そして、3才ごろからの子どもは、「ルールを覚えたい欲求」が高まっていきます。
スマホやタブレットを見るのは、時計の針が○○を指すまでとか、歯磨きをしたら寝るまで食べ物は口にしないとか。ルールを知って、守っている自分をアピールすることも出てくるでしょう。
ルールを守ることで褒めてもらえると、子どもはドンドン様々なルールを覚えていきます。
ルールを守ることがストレスではなく、「大人に認められた成長の証」としてルールを守る事の大切さを学んでいきます。
また、中には子どもを子ども扱いして、ルールをあまり教えないという人もいます。
子どもは遊ぶことが仕事だから・・・。
いえいえ!私はルールを覚えることも、子どもにとっては遊びのひとつであると考えています。
友達が自分はルールを知らないトランプゲームをやっていて、一緒にできなくて悔しい思いをしたことがありませんか?
ルールを知ることは、たくさんの可能性や人間関係を構築するのにも重要。子ども達に、ちゃんとルールを教えること、今の世の中ではかなり疎かになっていると感じます。
特にインターネット主流時代になって、新しく生まれた世界では、まだルールの策定が追いついていない気もしますしね。
ルールを破ることで目立とうとしたり、かっこいいと評価されたりして、ネットの世界はゲームの世界のようにルールを守らない遊び感覚が広がっているように感じることも。
一方で、ルールに囚われすぎると、新しいアイデアを生めなくなる、ほかの考えを排除して多様性を認めない、そういった問題も出てきます。
家庭でのルール、学校や社会でのルール、友達とのルールと、ルールには範囲を設定することがとても大切。
トランプゲームが終わったら勝敗のことは忘れる、学校のルールを家庭に持ち込まないなど、棲み分けをすることで世界を狭めない意識を持ち、子ども達にルールを教えてきたいところですね。
とはいえ、ルールを破るスリルも楽しい一面もあるので、難しいところではありますが(苦笑)。
ちなみに、ルールを破ったからといって、子どもに罰を与えることを良しとするのは、私は違うと感じています。
この罰を与えることに関しては、またいつか別の機会にお話できればと。
では、次の週末にでも、コタツに入って一家団らん、カードゲームやボードゲームどに挑戦してみてくださいね~!
《お知らせ》
今週末の2月3日(土)に、日野町しいたん広場で育児講演をします。0才〜3才の親子、3才〜未就学の親子向けに午前・午後と2部構成の予定です。
そのほか、米子市の子育て学習センター『コーセリ』では、一般来所だけでなく、予約相談なども受け付けています。詳細はコーセリInstagramをご確認ください。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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