気になる夫の子どもへの叱り方。気を付けるべき点はどこ?
夫の子どもへ対する叱り方への不満。その原因は何?
みなさんこんにちは。レインディアの藤原です。
師走になりましたね。
我が家は子どもたちの期末テストが終わり、ブラックフライデーでクリスマスプレゼントの準備も終わり、後は冬休みを待つばかり。1年の総括をする時期ですね。
コロナ禍の自粛生活から解放されましたが、今年は様々な歴史を揺るがすニュースが多かったように感じます。個人的にはいろいろな新しい取り組みが始まり、人生初の体験や学びも多い1年でした。
みなさんにとっては、どんな1年でしたか?
さて、今回のコラムは、秋以降になぜか多く寄せられた相談について。それは、《夫が子どもに対して叱っている内容について「そこじゃないだろ!」とママたちが感じている》という話。
今までも、パパとママの考え方や、感じ方に関するコラムは書いてきましたが、もしかすると一番確信を突くのがこの話題かもしれません。
夫が妻から嫌われる原因、妻から信頼されなくなる元凶、離婚を考える切っ掛け。世のパパたちが正しいと思っている事が、実は破滅の始まりなのかも・・・。
叱り方がママのストレスに。相談の多い「叱り方」
私の元へ育児相談に来られたら、まずはお子さんの月齢と性別、それから相談内容を伺います。
ひと通り相談にお答えして、それから「ほかにも気になる事はないですか?」と聞くと出てくるのが、今回の問題である《夫の子どもへ対する叱り方への不満》。
怒りを子どもにぶつけているような夫には、怖くて何も言えない、注意しても聞き入れられないと、諦めている印象も受けます。しかし、やはり子どもが可愛そう、子どもの事を知らないくせに、よく親ぶった態度ができるものだ、とママたちの心の叫びとも感じる言葉が次々と。
夫側には
- 子どもなんて「力」で言い聞かせればいい
- パパは仕事で疲れているのだから言うことを素直に聞いてくれ!
- どうせママがいいんだろ!
というような気持ちが見え隠れ。すなわち、本当に子どもの事を理解もしていなければ、子どもの将来の事を考えてもいない。自分のアンガーマネジメントができずに、子どもにストレスをぶつけるような状態となり、《叱っているつもりが「怒り」に変わっている》のだと思います。
また、強いことアピールが好きな男性は、怒っている姿がどう猛で強いライオンのごとく、かっこいいと思っている節も。これがまた、子ども第一のママからすると、そんなの外でやってくれ!となるワケです。
以前のコラムで、小学校低学年の不登校を解説した際、ほかの子が先生に叱られている姿を見て、「もし自分が叱られたらどうしよう・・・」という恐怖心が不登校に繋がっている事例があると話しました。
家庭内でも、夫が子どもを叱っている姿を見て、「この人は、今後もっと暴力的になるかもしれない」、「私が見ていないところでは、子どもにもっと厳しく叱っているかも」といった不穏な空気を母親が感じれば、子どもを任せる事が不安に。
そして、社会に出ない、お金を払ってでも外部の人に子どもを預けたいと思う事もあるでしょう。
日本政府は、異次元の子育て対策をすると声高に言っていますが、夫側に対して、男性が育児に取り組むための教育がまったくされていません。子どもの発達を分からないまま育児をするのは、本当に辛いし大変な事です。
育休を取得し、育児を体験し、その経験を後輩たちに活かしてこそ、社会が変わります。けれど、育児について学ぶ時間が取れるほどの育休期間を、男性は取れません。そういった意味では、育休を妨害した者を通報できる制度も必要なのかも。
父親のストレスを減らす対策、それが子どもへ怒りをぶつける父親を減らす事に繋がります。そして、それは離婚やDVなど、現代日本の問題を減らす事に繋がるのではないでしょうか。
奮闘するパパへメッセージ
世のパパたちへ、怒りたい気持ちは充分に理解できます。しかし、年を重ねた老後に、子や孫が顔を見せに来てくれるような関係作りをしてください。
3才半以降の子どもは、親に理不尽に叱られた事を死ぬまで覚えていますからね。その時に後悔しても、もう遅く、誰も墓参りさえしてくれなくなりますよ。
自分の叱り方がいいかどうか、子どもを叱った後に、ぜひ妻と相談してみてください。もし、妻がそっけない態度を取ったなら、あなたの叱り方は的を得ていないのだと思います。
叱り方について、学びたい方はタイムアウト法を書いた過去のコラムをお読みください。
決して、叱ることすべてが悪いと言っているわけではありません。叱ることも大切ですし、叱られたことで満足する成長段階もあります。
ただ、叱り方ひとつ間違えると、家庭の崩壊や自分の人生が悪い方向に行く可能性があることを、今回はお伝えしたかったのです。
ではみなさん、来年は今年よりも笑顔の多い1年にしていきましょうね!
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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