「ベッセル島根」ってどんな会社?[鳥取・島根のリーディング企業2023]

編集部あつきち
編集部あつきち

働いてみたい注目企業40社!就活の必携本「鳥取・島根のリーディング企業2023」

みなさんこんにちは、鳥取・島根のタウン情報誌「ラズダ」編集部です。

ラズダとっておきの別冊本「鳥取・島根のリーディング企業2023」が山陰の各書店にて発売中です♪

鳥取・島根には業種を問わず、“山陰から世の中を元気にしたい!!”と本気で考えている企業がたくさん。

本誌で紹介しているのは、山陰を、日本を元気にしよう!という熱い想いを持つ40の企業。「この企業で働いてみたい」「こんな人たちと仕事がしてみたい」そんな企業がきっと見つかる就活情報誌です。

今回は「鳥取・島根のリーディング企業2023」の中から、私が特に気になった企業をピックアップ!新卒就活、転職、UIJターンの参考にしてみてくださいね♪

「株式会社 ベッセル島根」ってどんな会社?

高い技術力を島根から世界へ。100年先を見据えて挑み続ける

ビット国内シェアトップ

電動工具の先端に付ける工具を「ビット」といいます。ビットを回転させることで、穴を開けたり、ネジを締めたりする作業をスピーディかつ、精密に行えるため、様々なものづくりの現場やDIYなどに欠かせないアイテムです。

このビットを半世紀近く作り続けているリーディングカンパニーが「株式会社ベッセル島根」。「ネジの種類だけビットがある。極端な話、1本からでもオーダーメイドを受けるので、生産品目は1万種にも上るでしょう」。田口二郎社長(64)の言葉には、業界トップの誇りが感じられます。

地元自治体の熱心な誘致を受ける形で1974年、奥出雲町に本社工場を設置。グループ会社が開発した世界初の両端ビットや新たに開発したトーションビットなどが爆発的ヒットを生んでおり、生産拠点の増強が望まれていました。創業当初の月産能力は約15万本。しかし、需要の高まりに応じて年々設備を拡充し、現在は2工場で毎月200万本ものビットを生産しています。

ベッセル島根の強みのひとつが、ブランド創業から100年の年月を経て培われてきた高い技術力。

「例えば精密機械などに使われる1ミリに満たないようなネジから、強力な締め付け力を必要とするコーススレッドまで、求められる溝に最適なビットを作り上げることができます」と田口社長。「1本や10本の受注では正直利益は出ません。それでも、お客様が必要としてくれる限り、作り続ける。それがマーケットリーダーとしてのプライドです」

名実共にリーディングカンパニーの道を歩み続ける今も、匠の技は守りに入ることはありません。高付加価値の商品を次々と生み出しており、ベッセルオリジナルの新素材ダイハード鋼を採用した「剛彩ビット」シリーズは、130種以上の商品を展開。月40万本販売する人気商品です。

今も伝統的なたたら製鉄の技術が残る奥出雲。ゆかりの地に拠点を置くベッセル島根では、日本刀を鍛える際に使われる技術を生かした高度な熱処理技術「プラズマ浸炭」の研究を進めています。次世代ビットが生まれる日はそう遠くはありません。

世界を見据え、新事業に着手

ベッセルブランドとして販売されているビットはすべて、奥出雲の地で生まれています。「島根発のツールが、全国各地に羽ばたいているのです」と話す田口直人副社長(33)。その視線はさらに遠くを見据えています。「目指すは、本格的な世界進出。そして航空宇宙産業や船舶産業など新たな販路拡大も狙っています」

日本の工具市場は、専業メーカー各社に生産を任せる形が浸透している一方、海外では総合工具が揃って初めてブランドが認められます。ドライバーとビットにおいては全国シェアトップを誇るベッセルブランドですが、世界を視野に入れるには足りないピースを強化していく必要性があるとのこと。「うちは建築や精密機械などの産業分野には強いですが、モビリティ分野で需要の高いツールにはまだまだ弱い。新たな挑戦が必要なのです」。

2022年8月、軌跡ビームコントロール(LBC)テクノロジーを搭載した高輝度のファイバーレーザマシンを仁多工場に導入しました。「新たな技術と、豊富な実績を誇る既存技術を掛け合わせて、従来の枠を超えた商品創出に結び付けていきたい。弊社には、その力があると自負しています」

世界を狙うには、世界を知る必要があります。

22年9月には、ドイツで開かれる世界最大の工具・金物展「ケルン国際ハードウェアショー」に田口副社長始め4人の社員が参加。コロナ禍前は、工場長らが毎年のように欧州メーカーなどを視察していました。「世界の一流が集まる場所。技術はもちろん、海外メーカーのブランディングも学べ、商談のチャンスもある。社員にも最先端を肌で感じ、モチベーションを上げてほしい」

100年を超える歴史を持つベッセルブランド。しかし若い副社長に守りの姿勢はありません。「工具だけにすがりつく気はありません。いろいろなチャレンジを考えています」。そこには父である田口社長譲りの開拓者魂が垣間見えます。「特別なスキルは必要ありません。ワールドワイドに活躍したい人、ものづくりが好きな人、そしてチャレンジ精神のある人は大歓迎です」

「ものづくり」を支える社員たち

試行錯誤を繰り返し、100分の1ミリの精度を実現

渡部さんは、入社以来製造課一筋。「図面を見て、機械の能力を考慮した上でプログラムを作成したり、工具を選定したりして加工します。経験や技術が求められる仕事。100分の1ミリの精度が求められるような商品をうまく製品化できた時は、やりがいを覚えますね」。

材質や形状によっては加工中に折れることも。回転数やスピードを変えるなどして何度も試行錯誤を繰り返します。オーダーメイドが多いため、日々挑戦が求められます。

今年から、NC旋盤や面取り加工などの4部門を担う第二旋盤係の係長に就任、職場環境の改善にも注力しています。「段取り一つで作業効率も変わります。考えることが増えましたね」

会社が新たに挑む事業も担当。運び込まれた最新鋭の設備を前に、「まずは機械に慣れないと」と苦笑しつつ、「老舗でブランド力もあるのに、新しいことに挑戦し続ける会社。新事業を成功させたい」と意気込みを見せます。

携わった商品が身近なホームセンターに

結婚を機に、自動車部品製造会社から転職した土屋さん。「夜勤がない職場を探していました。小さい頃からベッセルの存在は知っていたし、製造業は続けたかったんです」

品質保証課で、製品の管理や検査を担当します。たとえば、表面処理の黒染め加工に色ムラがあったり、はがれたりしていないかを数千本のロットから数十~数百本抜き取って確認。サビなどを見つけた時には、手直しを求めることもあるとか。「そのままお客様に届いてしまっては大変。丁寧かつスピーディなチェックを心掛けています」

スタッフが品物の厚みや長さを測定するために使っている、マイクロノギスやダイヤルケージなどの道具を定期的にチェックするのも土屋さんの役割。仕上がった製品を3D測定器やマイクロスコープなどで検査し、曲がりや反りがないか確認する作業も担います。「ホームセンターで自分が関わった商品を見ると、やりがいを感じますね」

完成したビットを手作業でチェック、梱包

奥出雲町民が100人以上働いているベッセル島根。入社1年目の井上みなみさんが最も頼りにしているのは、19年間勤めるベテランの母いずみさんだ。「担当外のことも何でも知っているので、自宅でもいろいろ聞いています」

いずみさんの業務は、完成品の包装。製品に不具合がないか1本ずつチェックした上で、手作業で商品化していきます。「お客様に届く前の最終工程なので神経を尖らせています。1日に作るのは1~2万セット。社員の負担軽減のため、上司と相談しつつ、機械化を進めています」。元々製造業には興味がなかったといういずみさん。入社して意識が変わったといいます。「同じ作業を繰り返すイメージでしたが、工夫すればコストダウンや効率化を図ることができ、やりがいを覚えるようになりました」

社員からの信頼も厚い自慢の母を持つみなみさん。「超特急のスピードで技術を習得できそうです」

頭の中のイメージを立体化できる

父親が大工で、幼い頃からさまざまな工具が家にあったという荒金さん。「小学生の時は父に聞きながら木工工作に夢中になったのを覚えています。頭の中にあるイメージを立体物として完成させていくのが、ものづくりの魅力」

フライス班で、CNC複合加工機を使った切断・加工作業を担当。プログラムを打ち込んだ機械を一度に6台も同時に動かし、鋼材の先端をプラスやマイナス、トルクス(六角星型)、ヘックス(六角)などさまざまな形に加工していきます。「プログラムを間違えて図面と違うものができてしまったことも(苦笑)。確認を徹底した上で効率良く動くことが大事です」

父の工具箱の中にも、ベッセルのビットがあるそうです。「誇らしいですね」

関数電卓用いてプログラミング

小学生の時は城のプラモデル作りにのめり込んでいた石山さん。「何日もかけて形を完成させた時の達成感は何とも言えません」。中学の頃から地元での就職を考え始め、ものづくりに携われるベッセル島根に足を踏み入れました。

現在は、旋盤を使った鋼材加工を担当。図面をもとに関数電卓で計算して作ったプログラムを機械に打ち込み、鋼材をチップで加工していきます。「数学は唯一得意な教科でしたが、タンジェント(三角関数)とかが普通に出てきて、最初は全然分かりませんでした。上司に教えてもらい、少しずつできるように」

休日は、長年続けてきたホッケーを中学生に教えている石山さん。「仕事と両立できそうなので、社会人チームへの加入を思案中です」

自ら開発した商品をアメリカ市場で販売

小さい頃からものづくりに興味があり、大学で機械工学を学んだ後、自宅から自転車で通える「ベッセル工業」(大阪市城東区)に就職した川畑さん。開発した新商品の品質チェックなどを行う部署を経て、海外向けの商品を企画する技術部に配属されました。出張でアメリカやオーストラリアに渡ることも多く、海外での仕事に興味を持つようになったとか。

英会話を学んで2019年に渡米。仕入れや出荷などの販売活動から市場調査・企画までさまざまな業務を担っています。「“必要最大限”を求めるアメリカ市場に対応した商品を考えています」。ベッセル工業時代、自身が既存品を改良し、より性能を良くした開発商品を、現在は米国市場で販売。「やりたいことを何でもできる会社です」

動画で見る「株式会社 ベッセル島根」

サムネイル

求める人物像

●ベッセル島根のスローガンは【世界中にVESSELを届ける】です。この目標の達成に協力していただける方を募集しています。
●自分で苦労して生み出したものを世界に向かって送り出したい方集まってください。

【資料請求・お問い合わせ先】
採用直通TEL/0854-52-2508
採用直通 E-mail/soumu@vs-shimane.co.jp
(総務)

公式サイトはコチラ

企業概要

業種 製造業
事業内容 ドライバービットの開発・製造
創業 昭和49(1974)年3月
代表者 代表取締役 田口 二郎
社員数 113名(男67名 女46名)

株式会社 ベッセル島根

カブシキガイシャ ベッセルシマネ
電 話:0854-52-2508(採用直通)
住 所:島根県仁多郡奥出雲町下横田1093-1 [MAP]
情 報:HP

sponsored by 株式会社ベッセル島根

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この記事を書いた人
編集部あつきち

タウン情報ラズダ編集部

編集部あつきち

タウン情報ラズダ編集部。鳥取県米子市、白ネギがおいしい町出身。

好きな食べ物は旬の野菜とくだもの、大豆製品。夏に見るツヤッツヤなナスと、冬のぶっくり太ったカブを見つけると、うれしくてテンションが上がります!

取材先で感動した場所は隠岐の島「摩天崖」、思い出の取材先は境港市「ポパイ」と大田市「Cafe Asbach」。
偶然が生む発見が大好物!ハプニングは好きな方です!

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