100年分の物語が刻まれた山陰最古の駅舎『御来屋駅』【山陰の駅】
町とともに歴史を歩む山陰最古の駅舎『御来屋駅』
みなさん、おはようございます。山陰のタウン情報誌ラズダ編集部のいしやんです。
先日、大山町にある“海の見える駅”こと『大山口駅』へ行ったついでに、せっかくならと“山陰最古の駅舎”である『御来屋(みくりや)駅』へ。明治時代の駅舎がそのまま残る、有形文化財です。
100年以上の歴史が刻まれた駅舎をぐるっと探検。今回はその様子をご紹介。毎度のことながら、文字よりも写真点数多めで・・・。
『御来屋駅』の場所、駐車場
『御来屋(みくりや)駅』があるのは鳥取県大山町。海沿いに延びる国道9号線から南へ入った場所。
利用無料の駐車場もあります。
『御来屋駅』の駅舎には『みくりや市』も併設されてます
こちらが『御来屋駅』の駅舎を正面から見た様子。
『御来屋駅』ができたのは明治35年(1902年)。100年以上前の駅ですが、今なお現役です。
2002年には、「山陰鉄道発祥100周年」を記念して改修されました。
駅務室は『みくりや市』になっていて、地元の朝どれ野菜をはじめ、様々な品を販売。アンテナショップ的な役割を担っています。
『御来屋駅』の待合室。そこかしこに、どっぷりと年季が入っています。荷置き台などは100年以上前の開業当時のものだそう。
待合室は比較的広く、開放感もあります。
使い込まれたベンチ。
うれしかったこと、悲しかったこと、甘酸っぱい思い出など、挙げればきりがないほどの思い出が、この場所には刻まれてるんだろうな~。
「1世紀」なんて想像もつかない時間の流れ。キレイに残されていることに感謝、感謝。
鳥取県内の鉄道の歴史をひも解いていけるパネル展示も。
こちらは各駅の開業年月日が記されたパネル。山陰地方に初めて鉄道が開業したのは、明治35年(1902年)11月1日。当時は境港から、旧陸軍の軍馬補充部があった富長村(現在の大山町富長)にも近い御来屋の区間が開業しました。
山陰に初めて鉄道開通した時の駅は、境港・大篠津・後藤・米子・淀江・御来屋の6駅。
以前までは大篠津駅も残っていたんですが、米子鬼太郎空港の拡張整備により移転。そのため、山陰鉄道最古の駅舎は『御来屋駅』が唯一となりました。
こちらのパネルは開通当時の運行ダイヤと乗車賃表。境~御来屋間の料金は3等客席でも38銭。当時の物価でコーヒー1杯2銭、牛肉100g5銭。みなさんは高い!と感じますか?それともお手頃?
ホームには車両・・・?
さて、ホームに出てみます。すると正面に・・・
車両が待合室になっとる!
気になるものを見つけたので行ってみることに。
ホームとホームを繋ぐ跨線橋(こせんきょう)を渡って行きます。跨線橋からは山陰最古の駅舎と、遠くには日本海。
『御来屋駅』は洋風駅舎のひとつで、鉄道を通して地域の近代化をひも解いていける文化財。国の登録有形文化財にもなっています。
おお~車両だ!(当たり前の感想・・・)
案内板によると、この待合室は余剰貨車を活用したもの。昭和30年に製造された車両であり、車掌車という事業用の貨車なんだそう。
正方形の車窓から眺める駅舎もイイ感じ。
ここでボーっとするのもいいな・・・。
大山もこんにちは。100年分の思いが詰まった物語のある駅『御来屋駅』
ホームから目線を上げると、正面には大山。思わず手を合わせたくなる絶景です。
「ず~っと変わらない立ち姿の大山を、100年以上前の駅舎から眺める」、なんだかこの景色だけでも、ここに来た価値があったような気がするな。
100年以上前の姿が残る山陰最古の駅舎『御来屋駅』。観光スポットとしてはもちろん、地元の歴史をひも解く文化財として、末永~く残されて欲しい場所でした。
今度は汽車に乗って来よう!
御来屋駅
ミクリヤエキ
住 所:鳥取県西伯郡大山町西坪 [MAP]
駐 車:あり
トイレ:あり
【近くのオススメスポット】[BIKAI]大山町にある国道沿いの海辺カフェ。絶景オープンテラスが最高に気持ちいい!
鳥取・島根のお仕事情報
この記事を書いた人
タウン情報ラズダ編集部
編集部いしやん
島根・鳥取のタウン情報誌ラズダ編集部スタッフ。島根県松江市出身→浜田市→大阪→奈良→松江市在住。
「日刊webラズダ」では編集デスクを務めています(ただの机です)。喫茶店の冷えたおしぼりと、帽子が大好物な三十路。
日刊webラズダでは主にグルメ、ショップ、キッズ関係の記事を担当しています。あ、あとバツイチ&2児のシングルファーザーです。(←どうでもいい??)
【いしやんの過去記事一覧はこちら】
ラズダ公式Twitter
ラズダ公式Facebook
いしやんのInstagram(フォロー歓迎!)
会社のいしやんブログ