子どもが進んで片付けたくなる仕掛け事例と教え方のタイミング・方法を紹介【藤原さんの育児学Vol.50】

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

子どもが進んでお片付けしたくなる仕掛けと、子どもたちの「お片付け脳」の考え方

今年も、いよいよ夏休みがやってきます。みなさんは、夏休みの恒例行事ってありますか?

子どもが小学校に上がると、1学期分のテストやプリントなど、学校関連品のお片付けが恒例行事に追加されます。また、幼稚園・保育園からも作品や冊子など、いろいろとモノを持ち帰ってくるので、夏休みにはお片付けが恒例行事に。

そこで私は、お片付けに役立つモノを毎年のように作ってきました。

今回のコラムは、私が作ってきたお片付けグッズの一部を紹介しながら、「子どものお片付け」についてお話を進めていこうと思います。

おままごとのおもちゃを再利用して「ハンガーフック」に

赤ちゃんが生まれると、次から次へとモノが増えていって困りますよね。

そういったお悩みを聞いて、私はおもちゃのレンタルサービス「もくレン」を開発し、みなさんからご好評をいただいていますが、増えていくのはおもちゃだけではありません。

まずは「服」。

子どもは成長も早く、汚すのも上手なので次々服が増えていきます。私の子どもは幼稚園に通っており、園には制服もあり、帽子やカバンの収納も考えものです。

そこで私が作ったのは、使わなくなったままごとごっごのおもちゃを使ったハンガーフック。作り方は簡単、積み木や木製の野菜やフルーツのパーツに、ネジを打ち込むだけ。

ネジが入りやすいように、下穴をあけて、ネジは頭をペンチやクリッパーで切り取ってハンマーで平たく潰します。ネジ山が潰れないように当て木をして、ハンマーで叩き込めば完成。

壁の裏に板が入っているところを探して固定するだけ。

アパートで壁を使えない、マンションでコンクリートに穴を開けられない場合は、タンスや本棚、カラーボックスなどに固定してもいいかもしれません。我が家の子どもたちは、このフックができてから自分で服を掛けてくれるようになりました。

子どもたちが遊び感覚で片づけてくれる「ハンガータワー」

服が増えていくと、お洗濯物も増えてきて大変ですよね。ハンガーもどんどん増えていきます。

子どもが洗濯物を手伝ってくれるのはうれしいんですが、カゴに入れていたハンガーを取り出そうとしてグチャグチャに……。知恵の輪のように絡まって、イライラします。

そこで作ったのが、ハンガータワー!

移動がしやすいようにキャスターを付け、簡単に倒れないようベースの板は、重たい圧力を掛けたMDF材を使っています。カラーも我が家のテレビ台に合わせてウォールナット&グレー。

これを作ってから、洗濯物を干す&取り入れる時のお手伝いがスムーズになりました。(ご希望の方は、当店で製作(一台8000円~)しますよ。)

【合わせて読みたい】かさ張るハンガーを楽々収納!目からウロコのスッキリ術【おかたづけ“エバラPOINT”vol.13】

「子どもに片づけさせたい」なら、目の前で「お片付けのお手本」を見せてあげよう

さて、これらグッズを作るのもひとつの手ですが、子どもが中々お片付けできないとお悩みの方も多いと思います。我が家の子どもたちも例に漏れず、片付けても片付けてもまた散らかします(笑)。

とはいえ、私自身も仕事が忙しかったり、気分が乗らないと机の上が散らかっていたりと、子どもに強く言えない立場。

しかし、最近トレンドの「断捨離」や「ミニマリスト」のように、モノを何でも捨ててしまう事、私は反対します。

子どもにとって、おもちゃと生活必需品の区別はありません。

大人から見て「遊んでいる」と見える行動の多くは、成長に必要な行動をしている場合が多く、遊びを止めさせると弊害が起こります。

「子どもは親の鏡」とは昔から言いますが、子どもは親の行動をしっかりと見て育つので、お片付けを子どもにさせようと思ったら、子どもの前で片付ける姿を何度も見せる事が大切です。

1才過ぎに「出すブーム」「入れるブーム」が始まった時こそお片付けを教えるベストタイミング!

そもそも、子どもは1才過ぎにはティッシュなどを出す「出すブーム」がありますが、その後にカバンや箱に入れる事が楽しい「入れるブーム」があります。おもちゃの紛失も増える頃ですが、この時がお片付けを教えるグッドタイミング。

この「入れる」という行動を生かして、私のオススメはこの時、子ども専用のお片付け引き出しを用意してあげる事。

よく、おもちゃを見えるところに飾っていたり、おもちゃ箱にあふれるほど入れて置かれている状況を目にしますが、子ども達の記憶力はしっかりとしているので、収納して遊ぶ時以外は見えない方がいいでしょう。

また、子ども部屋ばかりでなく、リビングや寝室など、部屋ごとにお子さんが自分で簡単に開け閉めできる引き出しや、BOXを用意してあげるといいでしょう。

子どもたちのスゴイところは、収納場所が増えても、「ドコに何をしまった」か、ちゃんと覚えていけること。なので、遊ぶ時には、お子さんに自分でおもちゃや文房具なども取ってきてもらうといいでしょう。

モノのホームポジションを決める事で、お家に帰らせてあげる事ができるようになりますよ。

【合わせて読みたい】幼児・子どものお片付けで習慣にして欲しい3つのポイント【おかたづけ“エバラPOINT”vol.27】

「片付け」と聞くと、キレイに整理整頓してしまうことばかりに目が行きますが、遊び心を入れたり、子どもの習性を生かしたりして、楽しみながらできるといいですよね。

もちろん、お片付けをした後はしっかり褒めてあげましょう。ご褒美をあげてもいいと思います。

お片付けを嫌いにならないように心掛けてくださいね。

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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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