[出雲市]基本から創作までキラリと光るラーメンが魅力『遊食 空海』【食べなきゃソンソン!vol.33】
スッキリとしながらも、マグロや魚介の重層かつ厚みあるスープ
『空海』は大田市にお店があった頃から通う一軒だが、近年はおじゃまする機会が減っていた。
この日も久々におじゃましたのだが、コロナ禍なんのその、相わからずの人気ぶりで、次々にお客さんが訪れてウェイティングが出ていました。
店主の景山さんは大阪の神田川からフレンチに進んだ異色の料理人。私が知るところでは大田市時代に全国区のラーメンフリークに注目されて地元で知られるようになった経緯がある。
そんなこんなで、久々に頂いたのは基本の「空海らーめん」。
まずはスープから。動物系のクリアーなうま味に、煮干し油の香り。そして鮮魚系(マグロの目)の甘い香りとうま味が、後追いしてきます。
そして生サンマや昆布などの醤油のカエシがバランスした重層なうまさ。この鮮魚系の香りとうま味が、こちらのアイデンティティー。
麺は中細縮れ多加水麺。モチシコッとした食感でスープとの相性もいい。
スープとのバランスを考えてトッピングは、チャーシュー、味玉、ネギとシンプル。
やや甘い醤油ダレが染み込んだ厚めのチャーシューは、柔らかくうまい。
味玉は以前と違い、タレが薄口になっているが、黄身トロトロでやはりおいしい。
早くから全国区で評価された実力を改めて確信しました。
料理人のセンス光る秀逸の一杯。創作「鮎だしラーメン」
ここで限定の創作ラーメンもいただいちゃいます。この日は「鮎だしラーメン」。
ラーメンには、シンプルに水菜と玉ねぎのトッピングのみ。別皿に鮎の骨せんべいとスダチ、柚子胡椒。
こちらもまずはスープから。定番のマグロ系出汁に、バターの甘い香り。
その中にほのかではあるが、ジワッと鮎特有のうま味。
鮎とバター、ベーコン、玉ねぎを一緒に炒め、鮎のフュメ・ド・ポワソンを作り、定番出汁と合わせる、フレンチ出身の景山さんならではの組み立てですね。
麺はデフォの中細縮れ麺。茹で具合ジャストで食感良好。
「鮎だし道」と言う食べ方の流儀が解説されていたが、ごめんなさい自己流でいただいちゃいました(笑)。
鮎の骨せんべいは、そのままいただくのがいいが、せっかくなのでラーメンに入れて。
出汁を吸った骨せんべいに、ワサビを付けて噛じりながら、麺をいただく。香ばしさとワサビがアクセントでいいです。
もうひとつ添えられたスダチ。レンゲですくったスープに垂らしいただきます。
スダチの酸味と清涼感ある香りが、洋風な出汁と不思議と相まってうまい。
最後は底に残るベーコンを掬ってスープを飲み干す。景山テイストを思う存分堪能させていただいた。
遊食 空海
電 話:0853-22-3870
住 所:島根県出雲市白枝町539-6 [MAP]
営 業:11:00~14:30,17:30~22:00
休 み:月曜
駐 車:あり
鳥取・島根のお仕事情報
この記事を書いた人
フリーカメラマン
めんあるき
本職はフリーカメラマン。ラーメンの食べ歩きをライフワークとする自他ともに認めるラヲタカメラマン。その他B級グルメをはじめ、美味いもの大好き。地元フリーペーパーLazudaにて連載コラム「食べなきゃソンソン!」も執筆中。
【ブログ|麺ある記 山陰 ~松江・島根・鳥取・ラーメンの旅~】
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